アミノ酸農法と農業の関係
アミノ酸のもつ特性を作物の栽培に活かして、「楽して儲かる農業」を手にするということが最大の目的です。
つまり、アミノ酸(正しく言うと、有機態チッソ)を作物に直接吸収させることで、効率よく栄養素を調達し、作物の健全な生長、また、光合成で作られる炭水化物のゆとりを作り出すことにより、全天候型の多収・高品質・無病の作物栽培を手にすることができます。
直接アミノ酸を吸収することにより、天候に左右されない栽培が可能になります。エネルギーのロスの少ない収穫物の安定生産品質面での安定生産病害虫に負けない樹勢ができます。
また、病害虫に対する抵抗力を増すことができ、余った炭水化物で生命力を増強することができます。
そして、おいしいものをより多く生産することができます。
タンパク質の中のアミノ酸により旨み成分のアップを狙い、炭水化物により栄養価や糖度のアップを狙います。
農薬や化学肥料を全く使わない田圃には有機物を分解する高等微生物が生きます。
田圃から持ち出すのはお米だけで、籾殻も稲藁もすべて田圃に戻します。戻した有機物は微生物が分解して豊穣の土へと変わります。稲が土中、水中から豊かな恵みを吸収するのも微生物の働きです。
バランスのとれた栄養価の豊かな米は有機物を豊かに取り込んではじめて実ります。米はいのちの器です。そのいのちを養うのは微生物の力であり、土の力です。
そして微生物を豊かに育てるのが役割を終えて田圃の土となる籾殻や稲藁です。こんなところにもいのちの連鎖があります。
農薬や化学肥料で固めた土には古在菌ばかりが増え無機養分の取り込みをもっぱらにします。古在菌ばかりの田圃の土は有機物の分解ができません。
籾殻や稲藁は分解されないままです。籾殻や稲藁を鋤込むと、分解できずにガスがわくといって燃やしてしまう農家が多いことは残念なことですが、それはそれだけ土が死んでいるということです。
死んだ土から無機質だけを取り込んで育った稲は、タンパク質の中でもアミドやアンモニアという質の悪いものしか作れません。アミドには苦み成分があるし、アンモニアは毒性があります。
苦い作物には虫が付きます。このアミドをウンカ、かめむし、ドロオイムシといった有害虫が好んで食べます。そのため除草剤で防除します。
農薬や化学肥料を使う農業とはそういうもので、実った作物の栄養価さえ損なってしまいます。
一方、タンパク質やミネラルを分解する高等微生物の多い有機農業の田圃からはアミノ酸を多く含有した米が収穫できます。
アミノ酸はアミドに比べ分子構造が大きいのでウンカやかめむしにとっては効率が悪いようです。アミノ酸を好むのは人間であり、それらの有害虫は有機栽培で作られた有機農作物には近寄りません。
アミノ酸のうまみのおかげで、有機の米や野菜が甘いのです。
子供たちに本物の味を教えたかったら有機栽培のものを食べさせましょう。JASで無農薬というとき、化学肥料の使用は認められているため、無農薬ではなく有機栽培です。
化学肥料も農薬も使わない、と決めることによってはじめて土は生き返り、甦った土だけがいのちの基を生み出すからです。